こんな配信をした。%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FAKZGFI5NisE%3Fsi%3DYhnQVqzzT1tlSnfU%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E毎月1回、一伏が気になっているゲームを紹介する配信こと「月刊気にゲ」の2月分だ。2月分などと言っているが、今回が初めての配信である。3月以降に期待したい。さて、今回紹介したゲームは『S4U: CITYPUNK 2011 AND LOVE PUNCH』だ。大きなジャンルとしてはADV(アドベンチャーゲーム)になるだろう。あらすじSteamストアページから引用すると、このゲームのあらすじはこうだ。これは大人の愛と人生の意義を巡る現代の冒険ストーリー。2011年のマエンに戻って目の前のキーボードを叩き、人と連絡し、その依頼を受けてネット上の身代わりとなり、クライアントと自分に決断をさせてみよう。若干日本語が怪しい(これは本作全般におよぶ)が、簡単に言うと「チャット代行業者(ネットスケープ)として人間関係をやる」というゲームである(あらすじ内「ネット上の身代わり」とは、この「ネットスケープ」を直訳してしまったものだろう)。ゲームシステム本作の一番の特徴は、「本当に登場人物たちとチャットをしている感覚になれる」という部分ではないだろうか。ADVは大量のテキストを読み、時折表示される選択肢をクリックし、またテキストの海に溺れていくというサイクルを通して作品を楽しむものだが、本作は選択肢の選び方に大きな特徴がある。「チャット代行業者(ネットスケープ)」という主人公Mikiの肩書の通り、プレイヤーが実際にキータイプを行うことで、選択肢が表示される仕組みだ。プレイヤーが入力するのは別に「あああああ」でも「くぁwせdrftg」でもなんでも構わないのだけれど、とにかくキーボードをタイプすることでMikiもチャットをしてくれる。この操作は選択肢に限らない。Miki自身のチャット(他のADVなら台詞にあたる)もプレイヤーが入力しなければ先に進まない。この特徴的な操作法によって、いわば「読むゲーム」でしかなかったADVに、インタラクティブな没入感を与えている。ゲーム全体を貫く「コミュニケーション」というテーマから考えても、この仕組みがプレイヤーの心理に与える影響は大きいだろう。バーチャル/リアルが混在する「麻園」世界観にも触れておきたい。今作はいわゆる「サイバーパンク」に類するSF的なバックグラウンドを備えている。2011年、主人公が暮らす架空都市「麻園(マエン)」には、現実世界を生きる人間と、インターネットに生を享けた「サイバーライフ」が同居している。サイバーライフはただのアバターを備えた自動応答ボットではない。実際にインターネットで生きる「存在」だ。サイバーライフはインターネットで生き、生殖をおこない、自律的に殖える。街角に置かれた「コンビニ(24時間自動販売機)」のモニタには、サイバーライフの店員が映し出され店番を行っている。そのうえサイバーライフたちは麻園に「AI」技術をもたらした。彼らのAI技術によって関連諸領域の技術革新が大幅に進んだ結果、現実を生きる人間の中には職を失った者も少なくない。サイバーライフがもたらした「進歩」をよすがに存続する麻園では、一方で人間によるサイバーライフへの抑圧の機運も高まりつつある――。こんなところだろう。人間-サイバーライフ間の二項対立を引き写したように、主人公Mikiも本業である建築設計士の道とネットスケープ業の2足のわらじを履いている。とあるミニゲームを通じて、プレイヤーはMikiの「リアル」を垣間見ることもできる。また、プレイヤーはMikiの自室でチャットをするだけでなく、時折街へ出て、その場の人間と交流することもできる。ここでもまたネット-リアルの対比が見て取れる。背景に美しい夕焼けを背負った街角の風景は、プレイヤーの郷愁をかきたてる。ありていに言えば「エモい」グラフィックだ。「あの頃」と「いま」のハイブリッド『S4U: CITYPUNK 2011 AND LOVE PUNCH』は2011年が舞台であるだけあって、当時を生きていた人間にはあまりに懐かしい事物がそこここに見られる。「なつかしさ」を軸に、年代自体はバラバラなのだけれど。Mikiが持ちあるく音楽プレーヤーはiPodではなくMDウォークマン(初代MDウォークマンの発売は1996年)だし、自販機には3DS(発売は2011年)らしきものが売っている。Mikiの部屋に鎮座するPCはブラウン管の真四角モニタだし、キーボードはなんかあのちょっと黄ばんでいる白いやつだし。でも一方で、街の人々の服装は現代っぽい。Mikiが吸っているのはフレーバー付きの電子タバコだ。チャットの雰囲気はLINEっぽい。SNSはどう見てもTwitterだ(ちなみにMikiはけっこうなクソリプを繰り返している)。街の風景はちょっと昔の秋葉原電気街のようでもあり、新宿の繁華街のようでもあるが、北京・香港あたりにサイバーパンクなネオンを増したようでもある。そもそも本作のグラフィックからしてドット絵であるし、なんだろう、ノスタルジーの二郎系ラーメンみたいな作りになっている。もっとちょうだい!ノスタルジーに浸りながら人間関係を楽しむ結局2時間ほどの配信時間ではクリアまではたどり着けなかった。ADVということもあり、選択肢によるエンディングの分岐もあるだろうから、そもそもが周回前提だろう。『月刊気にゲ』はゲームのクリアを目的としない配信なので、配信で紹介した以上の内容はぜひ皆さんの目で確かめてみてほしい。Steamストアページ:S4U: CITYPUNK 2011 AND LOVE PUNCH開発元:U0U Gamesパブリッシャー:GCORES PUBLISHING価格:1,600円どうでもいいがタイトルロゴの「2011」の浮き上がり方が、昔のWindowsロゴっぽくて良い。